信州移住で家を建てる前に、土地より先に考えてほしいこと
自動運転とAIの時代に、「便利な場所」の意味が変わる
こんにちは。 エルハウス/LHOUSE CEOの網倉です。
東京・関西・首都圏近郊から信州へ移住して、家を建てたい。
そう考えたとき、多くの方が最初に始めるのは、土地探しだと思います。
茅野市がいいのか、富士見町がいいのか、原村がいいのか、諏訪市がいいのか、伊那方面がいいのか──そして、土地の価格、広さ、景色、日当たり、スーパーや病院、駅、学校や職場までの距離。
どれも大切です。
ただ、私は最近、強く思うことがあります。
土地を探す前に、まず考えてほしいことがある。
それは、その土地で、どんな一日を送りたいのかということです。
どこに住むかの前に、どんな毎日を生きたいのか。どんな朝を迎えたいのか。どんな体で、どんな心で、どんな時間を過ごしたいのか。
信州移住の土地選びは、そこから始めてもいいんじゃないかと思っています。
⸻
今は、時代の大変換期です
今、私たちは大きな時代の変化の中にいます。
AIが急速に発達しています。自動運転も、これから数年で大きく進んでいくと思います。人口減少も進んでいます。人手不足も、さらに深刻になっていくでしょう。
昔の土地選びでは、「駅に近い」「スーパーに近い」「病院に近い」「職場に近い」ということが、とても大きな価値でした。
今でもそれは大切です。
ただ、これからは、その意味が少しずつ変わっていく可能性があります。
自動運転が当たり前になれば、車の移動の意味が変わります。AIが発達すれば、ホワイトカラーの仕事の形も大きく変わります。人手不足で今までの物流やサービスの形が成り立ちにくくなる一方で、自動運転やロボットによる無人配達が広がる可能性もあります。
そうなると、「スーパーまで近いか」「駅まで近いか」「職場まで近いか」という土地選びの基準も、今とは違う意味を持つようになるかもしれません。
私は、未来を正確に予言したいわけじゃありません。
ただ、確実に言えるのは、今までの常識だけで土地を選ぶ時代じゃなくなってきている、ということです。
駅から近いか、スーパーまで近いか、病院まで近いか──それだけじゃなく、その場所で、自分はどんな暮らしをしたいのかを考えることが、ますます大切になっていくと思います。
⸻
「便利な場所」の意味が変わっていく
昔は、便利な場所というと、交通や買い物の便利さを指すことが多かった。駅やバス停が近い、スーパーや病院や学校が近い──それは今でも安心材料です。
でも、自動運転の時代になると、移動の不安は今より小さくなるかもしれません。
しかも、自動運転の車が、今の普通の車と大きく変わらない価格で手に入る時代になれば、土地選びの基準はさらに変わるでしょう。
買い物に行くことも変わります。
すでに、食材や日用品は届けてもらえる時代になっています。これからは、人手不足で今までの物流の形が難しくなる一方で、自動運転やロボットによる無人配達が広がるかもしれません。
ただ、私たちは、ただ食材が届けば満足するわけじゃないんです。
スーパーへ行きたい。自分の目で野菜を見たい。季節のものを見たい。売り場を歩きたい。買い物という体験をしたい。
そういう気持ちがあります。
タクシーをわざわざ呼ぶんじゃなく、自家用車の自動運転でスーパーへ行ける──そういう時代になれば、スーパーまでの距離の意味も変わるかもしれません。
大切なのは、今の常識だけで土地を選ばないことです。
時代が変わるなら、土地選びの考え方も変わります。
⸻
土地が上がるか下がるかだけで選ばない
人口減少の時代に、土地が上がるか下がるかを正確に読むことは、本当に難しいと思います。
資産価値は大切です。まったく考えなくていいとは思いません。
でも、「土地が上がりそうだから買う」「値上がりしそうだからここにする」という考えだけで、信州移住の土地を選ぶのは、少し違うんじゃないかと思っています。
特に、移住して家を建てる場合、その土地は投資商品じゃありません。
毎日、目を覚ます場所です。家族とご飯を食べる場所です。散歩に出る場所です。冬の朝を迎える場所です。年齢を重ねていく場所です。
だから、土地の価格が上がるかどうかよりも、まずは、その土地を好きになれるかを考えてほしいんです。
この場所で朝を迎えたいか。この道を毎日歩きたいか。この景色を何年も見ていたいか。この地域で年齢を重ねていきたいか。
土地選びは、数字だけじゃ決められません。
自分の体と心が、その土地をどう感じるか。そこも、本当に大切です。
⸻
病院の近くより、散歩できる場所の近く
土地を選ぶときに、よく出てくる条件があります。
病院が近いこと。これは、もちろん大切です。
特に50代60代で信州移住を考える方にとって、医療への安心は必要です。病院までの距離を確認することは、現実的にも大事です。
ただ、私は最近、こう考えています。
病院の近くに住むことも大切。でも、それ以上に、毎日歩きたくなる場所の近くに住むことも大切なんじゃないか。
病院に行きやすいことは、安心です。 でも、病院に行かない体をつくる暮らしも、同じくらい大切です。
歩ける道がある。公園がある。車があまり通らない散歩道がある。山を見ながら歩ける。空を見ながら深呼吸できる。5分以内に、自分を整えに行ける場所がある。
これは、これからの土地選びにおいて、とても大きな価値になると思っています。
私は宅建士でもありますが、土地を見るときに、最近はますますそう感じます。
便利さだけじゃなく、自分の体が整う場所が近くにあるかを見てほしいんです。
⸻
私にとっての聖地は、信州スカイパークです
少し私自身の話をします。
私の場合は、自宅よりも事務所にいる方が落ち着きます。これは、少し笑っていただいてもいいところです。
そして、その事務所の近くには、信州スカイパークがあります。
一周10キロのランニングコースがあります。 そこが、私にとっての聖地です。
毎日10キロ走ることが、私の中ではデフォルトになっています。
走る、歩く、空を見る、風を感じる、自分の体の状態を確認する、頭の中を整理する──私にとって、信州スカイパークは、ただの公園じゃありません。自分を整える場所なんです。
土地選びでも、同じような視点を持ってほしいと思います。
あなたが検討している土地の近くにも、公園があるかもしれません。車が通らない散歩道があるかもしれません。川沿いの道があるかもしれません。山が見える道があるかもしれません。
そこが、あなたにとっての小さな聖地になるかもしれません。
土地を見るときには、ぜひ、家を建てる場所だけじゃなく、毎日歩きたくなる場所が近くにあるかも見てください。
⸻
満員電車の生活から、自然の中で目覚める生活へ
私は、生まれてから小学校5年生まで武蔵村山市にいました。その後、八王子で高校時代まで過ごしました。浪人時代には、都内まで電車で通っていました。
満員電車にぎゅうぎゅうになって通う生活。朝の電車に間に合うように、時間に追われる生活。自分の体を、目覚まし時計で強制的に起こす生活。
それが、当たり前だと思っていました。
でも、信州に住むようになってから、私の朝は変わりました。
サラリーマン時代からも、目覚まし時計で起きることは、ほとんどなくなりました。
自然の中で目が覚める。空の明るさで朝を感じる。山の存在を感じる。季節の変化を感じる。
信州にも大変なことはあります。冬は寒いし、車社会だし、雪や凍結もある。
でも、朝の始まり方が変わることは、人生の感覚を変えます。
移住とは、住所を変えることだけじゃありません。朝の始まり方を変えることでもあるんです。
どんな朝を迎えたいのか。
土地を探す前に、ここを考えてほしいと思っています。
⸻
八ヶ岳やアルプスがある日常は、毎日がスペシャルです
信州に暮らしていると、山の景色が日常になります。
八ヶ岳、アルプス、広い空、冬の澄んだ空気、夜の星──毎日見ていると、つい当たり前になってしまいます。
でも、海外に行ったり、都市部に行ったりして、また信州に戻ってくると気づきます。
普段当たり前だと思っていた景色は、当たり前じゃなかったんだと。
八ヶ岳やアルプスがある日常。空が広い日常。冬の夜に星がきれいに見える日常。
それは、毎日がスペシャルな場所で暮らしているということなのかもしれません。
土地を選ぶとき、景色だけで選ぶのは危険です。
景色が良くても、暮らしにくい土地はあります。冬に厳しい土地もあるし、車の出入りが大変な土地もあります。
でも、その景色が、毎日の自分を支えてくれることもあります。
だから、景色を見るときも、ただ「きれいだな」で終わらせないでください。
この景色を、毎日の暮らしの中でどう感じるのか。この景色が、自分の一日をどう変えてくれるのか。
そこまで考えてみてほしいんです。
⸻
必ず、冬の朝の土地を見に行ってください
信州へ移住して家を建てる前に、必ず見に行ってほしい時間があります。
それは、冬の朝の土地です。
できれば、夜明け前から朝にかけての時間です。
昼間の土地は、きれいに見えます。春や秋の土地は気持ちよく見えるし、夏の緑の中で見る土地は魅力的に見えます。
でも、信州で暮らすなら、冬の朝を知らずに土地を決めるのは、少し危険だと思っています。
現地は、かなり最低気温が低くなります。
霜が降ります。道路が凍ることもあります。車のフロントガラスが凍ることもあります。日の当たり方で、土地の印象が変わります。同じ地域でも、少し場所が違うだけで、冷え込み方が違うこともあります。
土地を検討してから、一冬を越す。そして、できれば冬の朝、夜明け前の空気を体験しておく。
これは、本当に重要です。
その土地で、本当に朝を迎えられるか。その寒さを受け入れられるか。その冬の空気を、好きになれそうか。
信州移住を考えるなら、冬の朝の土地を見てください。
そこに、その土地の本当の姿が出ると思っています。
⸻
土地を見る前に、理想の一日を描いてほしい
土地探しを始める前に、ぜひ考えてほしいことがあります。
あなたの理想の一日は、どんな一日ですか。
朝、何時に起きたいですか。目覚まし時計で起きたいか、それとも自然に目が覚める暮らしがいいか。窓から何が見えたら嬉しいか──山か、森か、空か、庭か。
朝食のあと、何をしたいですか。散歩、仕事、畑、読書、ランニング──どんな時間で一日を始めたいか。
日中は、どんな働き方をしたいですか。オンラインで仕事をするのか、地域で仕事をつくるのか、車で移動するのか、自宅を仕事場にもするのか。
夕方は、温泉へ行く時間か、買い物の時間か、家族と食卓を囲む時間か。 夜は、星を見ながら本を読む時間か、家族と話す時間か、静けさの中で眠る時間か。
土地を選ぶというのは、住所を選ぶことじゃありません。
一日の流れを選ぶことです。 自分の体の使い方を選ぶことです。 家族との距離感を選ぶことです。 未来の自分の習慣を選ぶことです。
だから、土地を見る前に、理想の一日を描いてほしいんです。
⸻
どんな自分でありたいのか
AIの時代。自動運転の時代。人口減少の時代。
これから、仕事も移動も暮らしも変わっていきます。
だからこそ、土地選びでは、「どこが便利か」だけじゃなく、「どんな自分でありたいか」を考える必要があります。
毎日歩く自分でいたいのか。自然の中で深呼吸する自分でいたいのか。朝から走る自分でいたいのか。家族とゆっくり話す自分でいたいのか。地域の人と関わる自分でいたいのか。静かに本を読む自分でいたいのか。新しい仕事をつくる自分でいたいのか。
土地は、それを支える場所です。 家も同じです。
土地も家も、人生の目的じゃありません。望む人生を支える舞台です。
だから、安い土地を探す前に。便利な土地を探す前に。景色の良い土地を探す前に。
まずは、自分たちがどんな一日を送りたいのか。どんな自分でありたいのか。
そこを言葉にしてほしいと思っています。
⸻
土地の条件、建物のこと、暮らしの目的を分けずに考える
土地のこと、冬の暮らし、建物との相性については、ぜひ奥寺立佳さんに聞いてみてください。
奥寺さんは、建築士として、土地と建物の関係、信州の冬、断熱、間取り、サイエンスホームの特徴を、現実的に考えられる人です。
そして、信州移住への不安や、どんな一日を送りたいのかという話は、岩谷咲奈さんに話してみてください。
咲奈さんは、家づくりの目的や暮らしの不安を、落ち着いて受け止められる人です。
土地の条件。建物のこと。暮らしの目的。
この3つは、本来、分けて考えるものじゃありません。
土地だけを見ても、暮らしは決まりません。建物だけを見ても、人生は整いません。気持ちだけで決めても、現実の冬や移動に困ることがあります。
だからこそ、土地と建物と暮らしを、一緒に考える必要があります。
その3つを分けずに考えられることが、サイエンスホーム諏訪店の良さだと思っています。
⸻
エルハウスは、土地だけじゃなく暮らし方も一緒に考えたい
エルハウスには、家づくりだけじゃなく、移住サポートセンターやエル不動産の取り組みもあります。
土地探し、家づくり、資金計画、移住後の暮らし、地域との相性、冬の暮らし方、車社会への適応、家族の将来──こういうことを、できる限り一緒に考えていきたいと思っています。
東京や関西に住みながら、信州の土地を探すことは簡単じゃありません。ホームページの情報だけじゃ分からないこともたくさんあります。
だからこそ、相談してほしいんです。
「この土地はどうですか」という相談も大切です。
でも、できればその前に、
「私たちは、こんな一日を送りたいです」 「こんな暮らしをしたいです」 「こんな不安があります」 「冬の信州が少し怖いです」 「車社会に慣れるか不安です」 「自動運転やAIの時代に、どんな場所を選べばいいか迷っています」
そういう話をしてほしいんです。
土地を決める前に、暮らしを一緒に考える。
そこから、信州移住の家づくりは始まると思っています。
⸻
土地選びは、人生の時間の使い方を選ぶこと
信州移住で家を建てる前に、土地より先に考えてほしいこと。
それは、どんな毎日を送りたいのかです。
今は、時代の大変換期です。
AIが進む。自動運転も進む。人口減少も進む。働き方も、移動の仕方も、買い物の仕方も変わっていく。
その中で、便利な土地の意味も変わっていきます。
だからこそ、土地の価格が上がるかどうかだけで選ばない。スーパーや病院までの距離だけで選ばない。駅からの近さだけで選ばない。
それらも大切です。
でも、それ以上に、その土地を好きになれるか。毎日歩きたくなる道があるか。冬の朝を受け入れられるか。自然の中で、自分らしく整えるか。その土地で、望む人生を生きる自分を想像できるか。
そこを大切にしてほしいと思っています。
土地選びは、人生の時間の使い方を選ぶことです。
信州での家づくりが、単なる移住じゃなく、望む人生を生きる一歩になるように。
そのために、私たちも一緒に考えていきたいと思っています。



