信州移住で夫婦の温度差がある時に考えたいこと

信州移住で夫婦の温度差がある時に考えたいこと

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意見を一つにまとめる前に、それぞれの望む人生を見つめる

こんにちは。 エルハウス/LHOUSE CEOの網倉です。

今回のテーマは、信州移住で夫婦の温度差がある時に考えたいことです。

東京・関西・首都圏近郊から信州へ移住したい。八ヶ岳や諏訪、茅野、原村、富士見、伊那のあたりで暮らしてみたい。自然の近くで、これからの人生を整えたい。家を建てる、賃貸で暮らす、二拠点生活をする。

そんな選択肢を考え始めたとき、夫婦の間で温度差が出ることがあります。

一人は前向き、一人は不安。一人は信州に住みたい、一人は今の暮らしを大切にしたい。一人は「もう動きたい」と思っている、一人は「まだ決めたくない」と思っている。

これは、本当に自然なことです。

そして私は、夫婦の温度差は、無理に消さなくてもいいと思っています。

温度差は、悪いものじゃありません。そこには、それぞれの人生の価値観が出ています。

相手の不安にも意味があります。自分の願いにも意味があります。

大切なのは、どちらかが正しいと決めることじゃありません。

その違いの中から、それぞれの望む人生を見つめ直すことだと思っています。

一般的には「夫婦でよく話し合いましょう」と言われます

移住で夫婦の温度差があるとき、一般的にはこう言われることが多いです。

夫婦でよく話し合いましょう。相手の不安を聞きましょう。仕事やお金、地域のことを確認しましょう。お試し移住をしてみましょう。賃貸で一度暮らしてみましょう。家族全員が納得してから進めましょう。

これは、本当に大切です。

相手の不安を聞かずに進めるのは、よくありません。片方だけが前のめりになって、もう片方を置いていくのもよくない。移住は、住まいだけじゃなく、仕事、家族、親、子ども、地域、老後、お金、健康にも関わる大きな決断です。

だから、よく話し合うことは必要です。

ただ、私はここでひとつ、考えてみたいことがあります。

それは、夫婦の意見は、必ず一つにまとめなきゃいけないのかということです。

夫婦だから、いつも同じ意見でいなきゃいけないのか

これまでの時代は、夫婦や家族は、できるだけ同じ場所で、同じ方向を向いて、同じ結論を出すことが良いとされてきたように思います。

それは素晴らしいことです。

同じ場所で暮らす。同じ家に帰る。同じ時間を過ごす。同じ未来を見ている。それは、本当に豊かなことです。

ただ、これだけ多様化した時代に、「夫婦だからいつも一緒にいるべき」「一緒にいるために、お互いの意見を合わせるべき」という前提だけで考えるのは、少し難しくなってきているんじゃないかとも感じます。

人生100年時代と言われます。働き方も変わりました。子育て後の時間もある。親の介護が一段落した後の時間もある。インターネットやLINEやZoomで、離れていてもつながれる時代になりました。

その中で、夫婦のあり方も少しずつ変わっていくのかもしれません。

夫婦とは、いつも同じ意見でいる関係じゃない。 夫婦とは、どちらかがどちらかの人生を所有する関係でもない。 お互いが自分の人生を大切にしながら、必要なときにつながり合う関係でもいい

そんな見方も、これからはあっていいんじゃないかと思っています。

温度差は、どちらかを説得するためにあるんじゃない

夫婦で温度差があると、つい考えてしまいます。

どうすれば相手を説得できるか。どうすれば不安をなくせるか。どうすれば同じ方向を向いてくれるか。

でも、温度差は、どちらかを説得するためにあるんじゃないと思います。

前向きな人には、未来を見る力があります。不安な人には、リスクを見る力があります。

インスピレーションで動く人には、人生を前に進める力があります。ロジックで確認する人には、現実を守る力があります。

どちらも大切です。

移住したいという願いにも意味があります。移住したくないという不安にも意味があります。

だから、夫婦の温度差は、勝ち負けじゃありません。説得する側、説得される側の話でもありません。

その温度差の中にある、本当に大切にしたいものを見つけるための入り口なんだと思います。

自分がご機嫌でいることが、家族へのやさしさになることもある

私は、望む人生を生きることを大切にしています。

望む人生というと、自分勝手に聞こえることがあるかもしれません。

でも、私はそうは思っていません。

自分がご機嫌でいること。自分らしく生きていること。自分の人生に納得していること。

それは、家族へのやさしさにもつながると思っています。

自分をずっと我慢させて、相手に合わせ続ける。本当はやりたいことがあるのに、言葉にしない。望んでいる暮らしがあるのに、なかったことにする。

そうすると、いつか不機嫌さや寂しさが、別の形で出てしまうことがあります。

親にやさしくしたい。子どもにやさしくしたい。配偶者にやさしくしたい。

そう思うなら、まず自分自身が整っていることも大切です。

自分がご機嫌で、自分らしく生きているからこそ、親にも、子どもにも、配偶者にも、やさしくなれることがあります。

信州移住は、そのきっかけになることもあります。

自然の中で暮らしたい。山を見て朝を迎えたい。温泉に入りたい。走りたい。静かな場所で本を読みたい。自分の時間を取り戻したい。

その願いを、なかったことにしないでほしいんです。

50代60代になると、自分の時間を考える時期が来る

若い頃や子育て中は、家族のために選ぶことが多くあります。

子どもの学校、仕事の場所、収入、住宅ローン、親の介護、家族全体の生活──その時期には、自分の希望だけじゃ決められないことも多いです。

中には、家族のために単身赴任という選択をされた方もいると思います。それも、家族を支えるための、ひとつの主体的な選択だったんだと思います。

そして、50代60代になると、少しずつ変わってくることがあります。

子どもが巣立つ。親の介護が一段落する。仕事の第一線から少し距離が出てくる。住宅ローンの先が見えてくる。自分のこれからの時間を考えるようになる。

人によって状況は違います。まだ子育て中の方もいるし、親の介護がこれからの方も、仕事をさらに広げていく方もいます。

それでも、人生のどこかで、これから自分はどう生きたいのかを考える時期が来るんだと思います。

そのときに、夫婦でまったく同じ答えを出さなくてもいいのかもしれません。

別々の場所に住むことをすすめたいわけじゃありません

ここは、誤解のないように書いておきたいです。

私は、夫婦が別々の場所に住むことをすすめたいわけじゃありません

同じ場所で暮らすことは、本当に大切です。同じ家で毎日顔を合わせることにも、かけがえのない価値があります。夫婦で一緒に信州へ移住することが望む人生につながるなら、それは素晴らしい選択です。

ただ、別の選択肢も考えていい時代になっているんじゃないか、ということです。

片方は信州で暮らしてみる。もう片方は今の場所に残る。週末や月末に会う。LINEやZoomで日常を共有する。時には信州で一緒に過ごす。時には都市部で会う。

そんな形も、あっていいのかもしれません。

大切なのは、別々に住むかどうかじゃありません。

それが、我慢なのか、逃げなのか、犠牲なのか。それとも、自己決定感のある主体的な選択なのか。

ここだと思います。

自己決定感のある主体性で選んだ結果として、別々の地域に住む。お互いが望む人生を生きながら、夫婦としてつながる。

そのような折り合い方も、これからはあっていいんじゃないかと思っています。

妥協じゃなく、折り合う

夫婦で温度差があるとき、大切なのは、妥協じゃなく折り合うことだと思っています。

妥協は、どちらかが少しずつあきらめることのように感じることがあります。

本当は行きたいけれど、行かない。本当は残りたいけれど、仕方なく行く。本当は不安だけれど、相手に合わせる。本当は望んでいないけれど、家族のために我慢する。

人生には譲り合いも必要です。

でも、望む人生を考えるときには、ただ我慢し合うだけじゃなく、もう少し創造的な折り合い方があってもいいと思うんです。

折り合うとは、どちらかが勝つことじゃありません。どちらかが負けることでもありません。

お互いの願いと不安を見つめたうえで、今の自分たちに合う形をつくることです。

一緒に移住する。賃貸で試す。二拠点生活にする。片方だけが先に信州で暮らしてみる。今は移住しない。数年後にもう一度考える。

どれも、あり得ます。

大切なのは、二人の人生にとって、それが主体的な選択になっているかどうかです。

片方だけが賃貸で信州に暮らしてみてもいい

移住というと、多くの人は、大きな決断を想像します。

土地を買う。家を建てる。何千万円もかける。夫婦で一緒に移住する。今の暮らしを大きく変える。

その選択もあります。

でも、もっと小さく始めてもいいと思います。

たとえば、片方だけが賃貸で信州に暮らしてみる

一人は信州で暮らす。一人は今の地域に残る。週末や月末に会う。お互いの暮らしを共有する。信州での生活を体験する。今の暮らしとの違いを感じる。

これは、夫婦関係を終えるという話じゃありません。新しい距離感を試すということです。

実際に暮らしてみると、分かることがあります。

信州の冬をどう感じるか。朝の空気が自分に合うか。車社会に慣れるか。ひとりの時間をどう感じるか。離れていることで、夫婦の会話がどう変わるか。会ったときの時間がどう変わるか。

こうしたことは、頭で考えているだけじゃ分かりません。

試してみることで、見えてくることがあります。

LINEやZoomでつながれる時代になりました

昔は、離れて暮らすことのハードルが高かったと思います。

電話代もかかった。顔を見て話すことも簡単じゃなかった。情報の共有にも時間がかかった。

でも今は違います。

LINEがあります。Zoomがあります。写真も動画もすぐに送れます。日常の小さな出来事も、すぐに共有できます。

画面越しのつながりが、同じ空間で過ごす時間の代わりになるとは言いません。

同じ食卓を囲むこと。同じ景色を見ること。同じ家で眠ること。それには、特別な意味があります。

ただ、物理的にいつも一緒にいないと、夫婦としてつながれないわけじゃない時代になってきました。

離れているからこそ、相手の話を丁寧に聞けることもあります。会う時間が限られているからこそ、その時間を大切にできることもあります。それぞれの場所で得た体験を、持ち寄ることもできます。

そう考えると、夫婦の形にも、もう少し自由があっていいのかもしれません。

移住後にすれ違うより、移住前に価値観を言葉にする

一番避けたいのは、移住してからすれ違うことです。

本当は行きたくなかった。本当は残りたかった。本当はもっと話してほしかった。本当は不安だった。本当は一人の時間がほしかった。本当は自然の中で暮らしたかった。本当は都市部の便利さを手放したくなかった。

こうした本音が、移住後に出てくることがあります。

だからこそ、移住前に価値観を言葉にしておくことが大切です。

信州に移住したい理由は何か。今の暮らしで手放したいものは何か。これから増やしたい時間は何か。夫婦で一緒にいたい時間はどれくらいか。一人で過ごしたい時間はあるか。親や子どもとの距離をどう考えるか。仕事をどうしたいか。お金をどう使いたいか。健康をどう守りたいか。

そして、相手にも同じように聞いてみる

反対しているように見える相手も、実は移住そのものが嫌なんじゃなく、別の不安を持っているだけかもしれません。

仕事が不安、お金が不安、病院が不安、友人関係が不安、子どもとの距離が不安、自分の居場所がなくなることが不安──その不安にも意味があります。

だから、不安を否定しない。自分の願いも否定しない。

どちらも大切にしながら、言葉にしていくことが必要だと思います。

夫婦で話すときは、結論から始めなくていい

夫婦で話すときは、結論から始めなくて大丈夫です。

移住するか、しないか」「家を建てるか、建てないか」「一緒に行くか、別々に暮らすか」──いきなりそこから話すと、どうしても対立になりやすくなります。

まずは、もう少し手前の問いから始めてみてください。

今の暮らしで、手放したいものは何か」 「これから増やしたい時間は何か」 「一緒にいたい時間と、一人で整えたい時間はどれくらいか」 「相手に合わせるためじゃなく、自分の人生として本当に望んでいることは何か」 「信州に行きたい理由は、景色なのか、静けさなのか、自由なのか、健康なのか、仕事の距離感なのか」 「今の場所に残りたい理由は、安心なのか、友人なのか、仕事なのか、便利さなのか、家族との距離なのか

その問いから始めるだけで、夫婦の温度差は、対立じゃなく対話の入口になります。

結論を急がなくて大丈夫です。

大切なのは、相手を変えることじゃありません自分の本音を知り、相手の本音を聞くことです。

そこから、折り合い方が少しずつ見えてきます。

夫婦で温度差があるまま相談して大丈夫です

信州移住や家づくりの相談は、夫婦で意見がまとまってから来るものだと思っている方もいるかもしれません。

でも、私は、まとまっていなくてもいいと思っています。

むしろ、温度差があるまま来ていただいて大丈夫です。

私は信州に住みたいけれど、妻はまだ不安です」 「夫は前向きですが、私は今の暮らしも大切にしたいです」 「一緒に移住するのか、片方だけ先に行くのか迷っています」 「賃貸で試すのか、二拠点にするのか、購入するのか分かりません」 「夫婦で話すと感情的になってしまいます」 「何が不安なのか、自分たちでも整理できていません

その状態で大丈夫です。

土地や建物、性能、冬の暮らしについては、奥寺立佳さんに聞いてください。 暮らし方、家族の温度差、移住の不安は、岩谷咲奈さんに話してください。 必要であれば、エル不動産、移住サポートセンター、空き家即決買取専門店、コミコミ解体専科、太陽光サポートセンターなど、チームエルハウスで一緒に整理できます。

私たちは、無理に一つの答えにまとめるために話を聞くんじゃありません

それぞれの望む人生が、どうすれば尊重されるのか。 その折り合いを一緒に考えるために、話を聞きたいんです。

同じ場所に住むことだけが、夫婦のあり方じゃないかもしれない

信州移住で夫婦の温度差があるときに、私が一番伝えたいこと。

それは、同じ場所に住むことだけが、夫婦のあり方じゃないかもしれないということです。

同じ場所で暮らすことには、もちろん大きな価値があります。一緒に朝を迎え、一緒に食事をし、一緒に年を重ねることは、本当に尊いことです。

でも、それだけが夫婦のつながり方じゃないのかもしれません。

相手の不安を尊重すること。自分の願いを正直に伝えること。お互いがご機嫌でいられる距離感を探すこと。自己決定感のある主体性で、それぞれの時間を選ぶこと。必要なときにつながり直すこと。

それも、夫婦のつながり方のひとつなんじゃないかと思います。

夫婦の温度差は、乗り越えるべき問題じゃなく、お互いの望む人生を見つめ直す入り口です。

同じ結論を出すことだけが、家族の正解じゃありません。 同じ速度で進むことだけが、夫婦の正解でもありません。

お互いがご機嫌で、自分らしく生きる。 そのうえで、やさしくつながり直す

これからの信州移住には、そんな新しい家族の形もあっていいんだと思っています。

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