メーターモジュールの家という選択

メーターモジュールの家という選択

目次

数センチのゆとりが、暮らしの安心に変わる

こんにちは。 エルハウス/LHOUSE CEOの網倉です。

今回のテーマは、メーターモジュールの家です。

サイエンスホームの特徴のひとつに、メーターモジュールがあります。

メーターモジュールという言葉は、家づくりを始めたばかりの方には、少し分かりにくいかもしれません。

簡単に言えば、家をつくるときの寸法の考え方です。

日本の住宅では、昔から尺モジュールという考え方が多く使われてきました。一方で、メーターモジュールは、それより少しゆとりのある寸法で家を考える方法です。

ただし、ここでも私は、「メーターモジュールが絶対に一番です」とは言いたくありません。

尺モジュールには尺モジュールの良さがあって、メーターモジュールにはメーターモジュールの良さがある。

大切なのは、どちらが上か、じゃありません。

自分たちの暮らしに、どちらが合っているのか。これからの人生に、どちらが心地よいのか。そこを考えることが大切だと思っています。

私は25年前から、メーターモジュールの家に住んでいます

実は、私はメーターモジュールの家に住んでいます。25年ほど前に建てた、積水ハウスの自宅です。

私の自宅は、北道路で北玄関です。そして、南側に将来、家が建つことも想定していました。そこで、わが家は2階にリビングとキッチンを置きました。

つまり、冷蔵庫も2階にあります。

家を建てた後、冷蔵庫を2階に運ぶ必要がありました。そのとき、階段を通して運んだのですが、すんなり入りました

このときに、私はメーターモジュールの良さを実感したんです。

普段は、階段の幅について、そこまで意識することはありません。毎日使っていても、当たり前のように感じています。

でも、大きな冷蔵庫を2階に運ぶとき。大きな家具を動かすとき。荷物を持って階段を上がるとき──そういうときに、数センチのゆとりが効いてきます。

ああ、この余裕はありがたいな

そう感じたことを、今でも覚えています。

狭くなりがちな場所に、ゆとりが生まれる

メーターモジュールの良さは、広いリビングをつくることだけじゃありません。

むしろ、日常の中で効いてくるのは、狭くなりがちな場所かもしれません。

トイレ、階段、廊下、洗面所、玄関、お風呂まわり──こうした場所は、毎日使います。そして、毎日使う場所ほど、少しのゆとりが暮らしやすさにつながります。

わが家のトイレも、手すりを付けても余裕があります。手すりを付けたからといって、急に窮屈になる感じはありません。

お風呂は、1616と言われる正方形のサイズです。このお風呂の形も、私は気に入っています。

毎日使う場所に、少し余裕がある──これは、暮らしてみると、思っている以上に大きな価値です。

家づくりのときには、どうしてもリビングの広さや、外観、キッチンのデザインに目が行きます。それも大切です。

でも、暮らし始めると、トイレや階段、洗面所のような場所の使いやすさが、毎日のストレスに関わってきます

メーターモジュールは、そういう場所にゆとりをつくりやすい考え方なんです。

窓の開口部の広さも、暮らしに効いてきます

メーターモジュールの良さを感じた場面は、階段だけじゃありません。

長いソファーなどを運んだときには、窓から入れたような記憶もあります。そのときも、開口部の広さがありがたかったんです。

窓のサッシや開口部が広いと、物を入れやすいという実用面もあります。そして、光も入りやすくなります。

日光を取り入れる。外の景色を感じる。部屋に開放感をつくる。

こうしたことは、信州で暮らす家にとって、本当に大切です。特に冬の信州では、太陽の光はありがたいものなんです。

窓から入る光、朝の明るさ、冬の日差し──それらは、暖かさだけじゃなく、気持ちにも影響します。

ただし、窓を大きくすればすべて良いという話ではありません。断熱や日射、方角、土地との関係も考える必要があります。

それでも、メーターモジュールによって、空間や開口部にゆとりを持たせやすいことは、暮らしの選択肢を広げてくれると思っています。

メーターモジュールにも、弱点はあります

ここまでメーターモジュールの良さを書いてきました。

でも、いつものように、良いことばかりを書くつもりはありません。

メーターモジュールにも、弱点はあります。

私が最初に感じた弱点は、同じ坪数で考えたときに、部屋が少し狭くなるような印象があったことです。

廊下や階段、トイレなどが広くなる──これは良いこと。でも、家全体の面積が同じなら、どこかが広くなれば、どこかに影響が出ます。

わが家で言えば、子ども部屋です。

3メートル×3メートルの子ども部屋をつくりました。広さで言えば、約5.4畳ほどです。

当時は、少し狭いかなと思いました。

子ども部屋というと、机があって、ベッドがあって、本棚があって、そこで勉強もして、趣味の時間も過ごす──そんなイメージがありました。そう考えると、5.4畳は少し狭いんじゃないか。当時の私は、そう感じていたんです。

25年で、子ども部屋の意味も変わりました

ところが、25年経って、時代は大きく変わりました。

私が子育てをしていた頃と、今の子どもたちの暮らし方は違います。

今は、子ども部屋を「寝る部屋」として考えることも増えました。

勉強はリビングでする。家族の近くで宿題をする。スマホは寝室に持ち込まない。寝る場所と、学ぶ場所、くつろぐ場所を分ける──そういう考え方も増えてきました。

家庭によって考え方は違います。子ども部屋をしっかり広く取りたい家庭もあれば、個室を大切にしたい家庭もある。それも良いと思います。

ただ、今の時代は、子ども部屋を昔のように「何でもする部屋」と考えなくても良いのかもしれません。

寝る部屋として考えるなら、そこまで広くなくてもよい。その分、リビングや家族の共有スペースにゆとりを持たせる──そういう考え方もあります。

つまり、メーターモジュールの弱点だと思っていたことも、時代が変わると見え方が変わるんです。

家づくりは、今の常識だけで決めるものじゃありません。暮らし方の変化も見ながら考える必要があります。

たった25年でも、これだけ家の使い方は変わるんです。

今、私が家を建てるなら、階段をなくすかもしれません

もし、今、私が新しく家を建てるとしたらどうするか。

おそらく、階段をなくす方向で考えると思います。つまり、平屋です。

25年前のわが家は、北道路、北玄関、南側に家が建つことを想定して、2階リビングにしました。それは、その時の土地条件や暮らし方の中では、ひとつの判断でした。

でも、今の自分が、今の年齢で、これからの暮らしを考えるなら、また違う判断をすると思います。

階段をなくす。廊下を少なくする。空間を広げる。リビングを中心にして、家全体をつなげる。無駄な移動を減らす──そういう間取りを考えるかもしれません。

そして、今は25年前と比べて、断熱性能や気密性能も格段に良くなっています。

昔は、個室をつくって、それぞれの部屋を暖める考え方が一般的でした。今は、家全体をどう快適にするか。吹き抜けや大空間をどう活かすか。廊下を減らし、空間をつなげながら、家全体の温熱環境をどう整えるか──そういう考え方も増えています。

そうなると、メーターモジュールの良さを活かしながら、昔感じていた弱点を軽くできる可能性があります。

トイレや洗面所、玄関、お風呂などにゆとりを持たせる。一方で、無駄な廊下は減らす。部屋を細かく分けすぎず、家全体で快適に暮らす。

そう考えると、現代の家づくりにおいて、メーターモジュールはさらに面白い選択肢になると思っています。

手すりは大切。でも、私は筋肉も大切だと思っています

メーターモジュールの話をすると、よく言われることがあります。

「将来、手すりを付けても安心ですね」 「老後に備えやすいですね」 「車椅子でも動きやすくなりますね」

その通りです。

トイレや廊下、階段にゆとりがあれば、将来、手すりを付けるときにも安心です。必要なときに対応できる余白があることは、本当に大切です。

ただ、私は少し違う視点も持っています。

手すりは大切。でも、手すりは最終手段でもあると思っているんです。

私自身、両親の介護を経験しました。

そのときに、痛感したことがあります。

家のバリアフリーがどれだけ整っていても、本人の体が動かなくなってしまうと、暮らしの自由は確実に小さくなっていく

手すりがあっても、つかまる力がなければ立ち上がれない。段差がなくても、足を上げる筋肉がなければ歩けない。廊下が広くても、外に出ようという気力がなければ動けない。

家のつくりだけでは、晩年の暮らしは守れない。

これは、親を見送った経験から、私が強く感じていることです。

私は今でも月に300キロほど走っています。トレイルランも続けています。これは、自分の体を整え続けるための、自分なりの選択です。

50代60代でこれから家づくりをする方に、私が伝えたいことがあります。

手すりの心配と同じくらい、自分の筋肉が減ることを心配してほしいんです。

年齢を重ねることは、悪いことじゃありません。誰にでも起こる自然なことです。

ただ、体を動かさなくなれば、筋肉は落ちていきます。階段がつらくなる。外に出るのがおっくうになる。少しの段差が不安になる──これは、家のバリアフリーだけで解決できる問題じゃないんです。

だからこそ、家づくりと同時に、日々の体づくりも大切だと思っています。

手すりを付けられるゆとりのある家を考える。同時に、手すりに頼らなくても歩ける体をつくる。どちらも大切です。

家に頼るだけでもなく、気合いだけで頑張るのでもない。住まいと体の両方を整える

それが、人生後半の暮らしには必要なんじゃないかと、今は強く思っています。

病院の近くより、散歩できる場所の近く

私は宅建士でもあります。

土地や住む場所を考えるときに、よく「病院が近い方が安心」という話があります。

病院が近いことは、安心材料のひとつです。

でも、私は以前から、少し違う考えも持っています。

病院の近くに住むことも大切かもしれません。でも、それ以上に、毎日散歩できる場所の近くに住むことも大切なんじゃないか。

5分以内に歩きに行ける道。公園、川沿い、山が見える道、季節を感じながら歩ける場所──そういう環境があることは、健康にとって本当に大きな価値だと思っています。

これからは、自動運転の時代も近づいてくるかもしれません。移動の考え方も変わっていくでしょう。

だからこそ、ただ病院に近いかどうかだけじゃなくて、日々、自分を整えられる場所があるか。歩きたくなる環境があるか。外に出たくなる暮らしがあるか

そこも、家づくりや土地選びの大切な視点だと思っています。

少しメーターモジュールの話から広がりました。

でも私は、家づくりを、家の中だけで完結するものとは考えていないんです。

家の寸法、間取り、階段、手すり、散歩できる環境、筋肉を保つ暮らし、人生後半の時間──それらは、ぜんぶつながっています。

メーターモジュールは、暮らしの余白をつくる考え方です

私がメーターモジュールに感じている価値は、単に広いということじゃありません。

暮らしの余白をつくることだと思っています。

冷蔵庫を2階に運べる余裕。手すりを付けても窮屈になりにくい余裕。階段で荷物を持ってすれ違える余裕。トイレや洗面所で体を動かしやすい余裕。窓から光を取り込みやすい余裕。

そうした一つひとつの小さな余裕が、日々の暮らしを支えてくれます。

ただし、余裕は使い方を間違えると、無駄にもなります。広いだけの廊下、広いけれど使いにくい空間、部屋が狭くなりすぎる間取り、建物全体が大きくなり予算が上がる家──そうならないように、設計が大切です。

メーターモジュールは、魔法じゃありません。 使い方が大切です。

サイエンスホームの家では、メーターモジュールに加えて、ひのき、真壁づくり、外張り断熱、吹き抜けのある空間などの特徴があります。それらをどう組み合わせるか。

そこに、奥寺さんのような建築士の視点が必要になります。そして、さきなさんのように、お客様の暮らしの目的を聞く人の存在も大切になります。

尺モジュールにも、尺モジュールの良さがあります

ここも、はっきり書いておきます。

メーターモジュールを紹介しているからといって、尺モジュールを否定しているわけじゃありません。

尺モジュールは、日本の住宅で長く使われてきた考え方です。そこには、残ってきた理由があります。

建材や建具、家具、設備なども、尺モジュールに合いやすいものが多い。限られた土地の中で、効率よく間取りを考えやすい。コストや選択肢の面でも、メリットがある。

こうした良さがあります。

だから、メーターモジュールが絶対に上で、尺モジュールが下、という話じゃありません。

外張り断熱と内断熱の話と同じです。

何か一つに特化した「これだけが正しい」というものは、家づくりにはほとんどありません。

大切なのは、それぞれの特徴を知ること。そのうえで、自分たちの暮らしに合う選択をすることです。

エルハウスには、エルハウスの家づくりがあります。サイエンスホームには、サイエンスホームの家づくりがあります。

お客様の望む人生に合わせて、選択肢があること。私は、それが大切だと思っています。

50代60代にも、子育て世代にも、ゆとりは大切です

メーターモジュールのゆとりは、50代60代の方にも、子育て世代にも意味があります。

50代60代の方にとっては、これからの暮らしを考えるときに、体の動きやすさが大切です。

トイレや洗面所のゆとり、お風呂の入りやすさ、玄関で靴を履くときの余裕、将来手すりを付けるときの安心、荷物を持って移動するときの楽さ──こうしたことは、毎日の暮らしに関わります。

子育て世代にとっても同じです。

子どもと一緒に階段を上がる。洗面所で親子が並ぶ。玄関で靴を履く。ベビーカーや荷物を置く。家族がすれ違う──こうした場面で、少しの余裕があることは、暮らしやすさにつながります。

広ければすべて良いわけじゃありません。

でも、必要な場所に必要なゆとりがあること。それは、暮らしの安心につながります。

最後は、モデルハウスで体感してほしい

メーターモジュールの良さは、数字だけじゃ伝わりません。

910ミリ。1000ミリ。数センチの違い。

数字で聞くと、たいした違いじゃないように感じるかもしれません。

でも、実際に歩いてみると分かります

階段を上がる。廊下を歩く。トイレに入る。洗面所に立つ。窓の開放感を見る。リビングから吹き抜けを感じる。

そのときに、体がどう感じるか。そこが大切です。

私自身、25年メーターモジュールの家に住んできて、良かったことも、少し気になったこともあります。

冷蔵庫を2階に運べたときのありがたさ。トイレやお風呂の使いやすさ。開口部の広さ。一方で、同じ坪数なら部屋が狭くなるかもしれないという感覚。

どちらも本当です。

だからこそ、メーターモジュールは、良い面も、注意点も知ったうえで選んでほしいと思っています。

サイエンスホームのメーターモジュールは、数センチのゆとりが暮らしの安心に変わる可能性を持っています。

そのゆとりが、自分たちの暮らしに合うのか。将来の自分たちにとって、安心につながるのか。子育てや人生後半の暮らしに、どう役立つのか。

ぜひ、モデルハウスで体感してみてください。

メーターモジュールが自分たちの暮らしに合うかどうかは、図面だけじゃ分かりません。

階段の幅、トイレのゆとり、洗面所の使いやすさ、吹き抜けとの相性、窓の開放感、家具を運ぶときの動線──そうした具体的なところは、ぜひ奥寺さんに相談してみてください。

そして、家づくり全体の目的や、信州でどんな暮らしをしたいのかについては、さきなさんにも話してみてください。

技術のこと。 暮らしのこと。 人生のこと。

この3つを一緒に考えられることが、サイエンスホーム諏訪店の良さだと思っています。

家づくりは、正解を押し付けられるものじゃありません。 自分たちに合う暮らしを、ひとつずつ見つけていくものです。

メーターモジュールの家という選択。

それが、誰かにとって、望む人生を支えるゆとりになるなら、私はとてもうれしく思います。

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